身体に刻まれた幸せな記憶について。
2018/01/20
だいぶ更新が滞ってしまいました。
わが家のブログは、基本的に子育てネタが中心だったわけですが、下の子も小学校に入ってしまい、子どもたちの写真をアップするのに許可を取るようになったとたん、書けるネタが激減しました。うちの子どもたちは恥ずかしがり屋なのです。
しかし娘から久々に掲載許可が下りました。
そう。長女は昨年4月からバスケを始めました。
(撮影はチームメイトの父・Tさん。いつも素敵な写真をありがとうございます)
スポーツスパルタの家庭で育った僕はかねてから、子どもたちに何かしらスポーツをやってほしいと思っていました。所作の美しさはバランスのよい筋肉によって生まれるし、身体の使い方が上手な人は美しい。それは個人的な価値観ではあります。しかし、歳をとって筋力が衰え、身体も硬くなってから、若くしなやかなうちに身体を動かす楽しさを味わっておきたかったと思っている人は少なくないでしょう。
僕は若いうちにバック宙ができるようになってよかったと思っています。あの感覚は、中年となった今や、もう二度と味わうことができません。高校1年のときに決めたダイレクトボレーの同点ゴールだったり、小学校6年のときに打ったセンター前への逆転タイムリーだったり、僕の身体には幸せな感触がたくさん残っています。そこに理屈はありません。ただただ本当に気持ちがよかった。頭ではなく、身体に刻まれた幸せな記憶です。子どもたちにも同じ感触を味わってほしい。
しかし、幼いころから運動に興味がない娘にはどうアプローチしたらいいかがわからない。迷っているうちに時は過ぎ、娘はあっという間に小3に。焦った僕は見切り発車しました。とりあえず親のエゴから入ろう。僕が見ていて楽しいスポーツに興味を持ってもらえるよう、多少強引でもきっかけをつくろう。そう思って、まず「テニスの王子様」全42巻を娘に買い与えました。しかし、読みはするものの、まったくプレイしたいとは思ってくれない。そこで、次は「スラムダンク」全31巻を実家から持ってきました。
すると、読み物として感動したのはもちろん、バスケをやってみたいというわずかな心の動きが見て取れました。このタイミングを逃すまいと、僕は娘が全巻を読み終えるや否や、信州ブレイブウォリアーズの試合に2度ほど連れて行きました。どうも、やってみたくてうずうずしているのがわかりました。
(一方、会場の熱気に気圧されて「日本に帰りたい」とつぶやく弟)
加えて、幸運なことに、娘のクラスメイトが2人、1年ほど前からミニバスを始めていました。彼女たちの存在が大きく背中を押したと思います。「クラブの練習に行ってみない?」というひとことに、娘は逡巡しながらも頷きました。
かくして、運動にそれほど興味を持っていない、かつ、かなり引っ込み思案な娘が地域のミニバスクラブの門を叩くことになったのです。3ヶ月ほどかけた努力が実を結びました。
決して運動が得意ではない娘にとって迷惑なことだったかもしれない、そう思うこともありましたが、娘はいつ聞いても「バスケは楽しい」といいます。試合に出られない日がほとんど。出たとしても1回もボールを触れない日が多々あります。それでも、娘は練習を休みたがりません。何が楽しいか、言葉で言い表すことはできないようですが、それでも楽しいという気持ちにウソはないようです。きっと、成功率の高くないシュートがたまに入ったり、滅多に回ってこないパスがキャッチできたり、些細なプレイの一つひとつが理屈抜きで気持ちいいのだと思います。見ている親としては、やきもきする時間が長い分、うまくいったときの嬉しさも格別です。
繰り返しになりますが、スポーツを通して、僕の身体には幸せな感触が記憶されています。娘の身体にもたくさんの幸せな記憶が残りますように。そして何より、チームメイトと一緒に、幸せな時間がすごせますように。
(夫記)
わが家のブログは、基本的に子育てネタが中心だったわけですが、下の子も小学校に入ってしまい、子どもたちの写真をアップするのに許可を取るようになったとたん、書けるネタが激減しました。うちの子どもたちは恥ずかしがり屋なのです。
しかし娘から久々に掲載許可が下りました。
そう。長女は昨年4月からバスケを始めました。
(撮影はチームメイトの父・Tさん。いつも素敵な写真をありがとうございます)
スポーツスパルタの家庭で育った僕はかねてから、子どもたちに何かしらスポーツをやってほしいと思っていました。所作の美しさはバランスのよい筋肉によって生まれるし、身体の使い方が上手な人は美しい。それは個人的な価値観ではあります。しかし、歳をとって筋力が衰え、身体も硬くなってから、若くしなやかなうちに身体を動かす楽しさを味わっておきたかったと思っている人は少なくないでしょう。
僕は若いうちにバック宙ができるようになってよかったと思っています。あの感覚は、中年となった今や、もう二度と味わうことができません。高校1年のときに決めたダイレクトボレーの同点ゴールだったり、小学校6年のときに打ったセンター前への逆転タイムリーだったり、僕の身体には幸せな感触がたくさん残っています。そこに理屈はありません。ただただ本当に気持ちがよかった。頭ではなく、身体に刻まれた幸せな記憶です。子どもたちにも同じ感触を味わってほしい。
しかし、幼いころから運動に興味がない娘にはどうアプローチしたらいいかがわからない。迷っているうちに時は過ぎ、娘はあっという間に小3に。焦った僕は見切り発車しました。とりあえず親のエゴから入ろう。僕が見ていて楽しいスポーツに興味を持ってもらえるよう、多少強引でもきっかけをつくろう。そう思って、まず「テニスの王子様」全42巻を娘に買い与えました。しかし、読みはするものの、まったくプレイしたいとは思ってくれない。そこで、次は「スラムダンク」全31巻を実家から持ってきました。
すると、読み物として感動したのはもちろん、バスケをやってみたいというわずかな心の動きが見て取れました。このタイミングを逃すまいと、僕は娘が全巻を読み終えるや否や、信州ブレイブウォリアーズの試合に2度ほど連れて行きました。どうも、やってみたくてうずうずしているのがわかりました。
(一方、会場の熱気に気圧されて「日本に帰りたい」とつぶやく弟)
加えて、幸運なことに、娘のクラスメイトが2人、1年ほど前からミニバスを始めていました。彼女たちの存在が大きく背中を押したと思います。「クラブの練習に行ってみない?」というひとことに、娘は逡巡しながらも頷きました。
かくして、運動にそれほど興味を持っていない、かつ、かなり引っ込み思案な娘が地域のミニバスクラブの門を叩くことになったのです。3ヶ月ほどかけた努力が実を結びました。
決して運動が得意ではない娘にとって迷惑なことだったかもしれない、そう思うこともありましたが、娘はいつ聞いても「バスケは楽しい」といいます。試合に出られない日がほとんど。出たとしても1回もボールを触れない日が多々あります。それでも、娘は練習を休みたがりません。何が楽しいか、言葉で言い表すことはできないようですが、それでも楽しいという気持ちにウソはないようです。きっと、成功率の高くないシュートがたまに入ったり、滅多に回ってこないパスがキャッチできたり、些細なプレイの一つひとつが理屈抜きで気持ちいいのだと思います。見ている親としては、やきもきする時間が長い分、うまくいったときの嬉しさも格別です。
繰り返しになりますが、スポーツを通して、僕の身体には幸せな感触が記憶されています。娘の身体にもたくさんの幸せな記憶が残りますように。そして何より、チームメイトと一緒に、幸せな時間がすごせますように。
(夫記)